【賛否両論あるかと思いますがヴィンテージデニムの脱色を染めて直しました」
ヴィンテージジーンズ「リーバイス５０１ ６６前期モデル」をご依頼頂きました。お品全体を見渡すと染みの付着も少なくコンディションは良好の美品ではありましたが、唯一の難点が右足膝裏付近を横断する形で生じた不自然な脱色でした。本件では染み抜きに加えて「脱色した状態を均等になるように染色して欲しい」との事でご依頼頂きましたが、この点については「脱色もヴィンテージの味わい」としてそのままの状態で良しとする意見がある事も重々承知の上でのお引き受けとなっております。ご存じの方も多いかと思いますが、デニムの染色はインディゴ染めされている経糸と染色されていない白い緯糸とで織られている構造上、いかなる染色名人であっても脱色した状態を染色して元通りにする事は物理的に不可能となります。そのような状況下において、なるべく周囲と比べて違和感が生じないように染めて行く事となりますが、本件のように白く色抜けしたケースで尚且つ横方向に生じた脱色は難度が高い事例となります（人間の目は横並びですので横方向の染めムラを捉え易い？）。before＆After画像で見ても染色した箇所が識別出来るかと思いますが、仕上がり後の実物を無意識下で見た場合は指摘されなければ判らない程度までは仕上がっているかと思います。
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